MHCID, Advanced Design

 この記事ではWinter Quarterで受けたもうひとつの授業「Advanced Design」について簡単にまとめたいと思います。(Winter Quarterは3月中旬に終わっていて、この記事を書いている今もSpring Quarterが終わっているのですが...)Advanced Designと同時に受けた「User Experience」という授業のまとめはこちらにあります。

◇◇◇

 この授業は読み物が多く、読んだことをスケッチノートに残したり実践したりしました。提出物が毎週多く、Winter Quarterが時間的にいちばんキツかったです。User Experienceの授業と同時並行は辛かった...。

 基本的にこの授業は「Universal Principles of Design」という本をベースに進行しました。この本はデザインでどうプロダクトを改善するかを125通りのアドバイス?をまとめています。左側には説明書き、右側には絵の参考があってとても読みやすく理解しやすい本となっています。

 毎週3タイプの提出物があって、順番にお話するとごちゃごちゃになってしまうので提出物タイプで分けて今回のノートを書きたいと思います。

Sketchnotes

 スケッチノートとは、テキストや絵を使って視覚的に内容をまとめることです。読んだ内容をスケッチノートにまとめることで、どこにどういうテキストを書くかどういう絵を描こうかなと考えさせられ内容をもっとわかりやすく理解することができます。

Value Sensitive Design (Value Sensitive Design and Information Systems by Batya Friedman,  Peter H. Kahn Jr.,  Alan Borning) 

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Tools of Persuasion (読んだ記事はこちら)

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Personalization in UX (User Friendly: How the Hidden Rules of Design Are Changing the Way We Live, Work, and Play by Cliff Kuang with Robert Fabrikant) 

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 私は元々ノートとる時はスケッチノート風に絵を書いたり簡単にまとめて描く癖があったので、深く考えずスケッチノートすることができました。今回の授業では自分へのチャレンジとして、もっと絵を中心にノートをとるようにしてみました。普段私がまとめるノートの例も貼っておきますね。

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Design Exercises

 様々なデザインエキササイズをしました。ワイヤーフレームやプロトタイプだけに限らず、デザイン評価、ペルソナ作り、既存プロダクトのリサーチも行いました。ひとつひとつやって課題の説明をしたいと思います。

Value Sensitive Design 

 既存プロダクトにバリューセンシティブデザインを加えよう!という課題でした。バリューセンシティブデザインとは上記のスケッチノートでまとめたように、人間の価値もデザイン設計に入れるということです。直接的と間接的のステークホルダーの価値を明確にして、エシカル的にデザインすることが大切です。

 例えば既存のカレンダーアプリにどういうバリューを加えることができるのか。

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Pop-up Persona

 秋学期に作ったGentrificationのプロジェクト用のペルソナからポップアップペルソナを作りました。簡単に説明するとポップアップペルソナとはインタラクティブな絵本ですね。ペルソナをもっとリアルに同感できる気がしました。子供の時に通っていたアートクラスを思い出させるような課題でした。

 そもそものペルソナのクオリティーが激低だったので、ポップアップペルソナのくおりも激低ですが、Youtubeに実際の提出物が上がっているのでもし興味がある方はこちらをご確認くださいませ。

Improving a Existing Product

 似たような課題はこのプログラムでいくつかやってきたと思うのですが、こちらでは既存プロダクトを評価して良くするという課題でした。私はニールセンのヒューリスティックの原則を使ってANAのフライト予約アプリを評価してデザインのレコメンをしました。ニールセンのheuristic principlesは冬学期の授業「User Experience」でも説明しているので気になる方はこちらの記事をご確認くださいませ。

 細かな評価部分は省略しますが、アプリの画面にannotation(注釈)をしてレコメンデザインにもannotationして課題を提出しました。

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Dark Patterns

 ダークパターンとは簡単に説明するとユーザーを騙すようなデザインのことです。よく見かけるのが、知らない間にメール配信が設定されていたり、そのメール配信解除方法が異常にハードルが高かったり、知らない間に手数料を取られていたりというのがあります。

 今回はこういうダークパターンを使っているサービスをまとめるという課題でした。お見せするものがないのですが、日本でもよくダークパターンを使っているの見かけます。アメリカより日本の方が多いと個人的には感じています。この課題でも8割は日本の企業のものを私は取り上げました。個人的にムカつくのはドミノジャパンのメール配信です。メール配信を止めるのに、ログインをしないといけないハードルが高すぎて日本に住んでいないのにいまだにメールを受け取っています。(完全にダークパターンに負けている人。。。)

GDPR

 GDPR(General Data Protection Regulation:EU一般データ保護規則)は、EUにおける個人データ保護に関する法律です。私が詳細にGDPRについて説明する立場でもないのですが、EUにビジネスを構えている(構えたい)人はGDPRに従う義務があります。この授業では個人情報の取り扱い方、どうユーザーに安心安全を伝えられるのか、を考えさせる場面がたくさんありました。

 今回の課題ではまだGDPR対応できていないサービスを取り上げ、どういう風にGDPR対応できるのかをレコメンする課題でした。 私はChipotleというメキシカンのファストフードアプリを選び、GDPR対応のレコメンをリストアップしました。

Project Deliverables

 Advanced Designの授業は本当にかなりhefty(ヘビー)でいろいろな課題を行いましたが、同時並行で大きいプロジェクトも走っていました。それはアイデアからhigh fidelity prototypeまでやる新しいアプリの提案でした。実際のプレゼンテーション + ワイヤーフレームを貼っておきますね。

 最後のHigh Fidelity Prototypeは動画として説明しています。気になる方はこちらのYoutubeビデオをご確認くださいませ。

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 とても長い記事になってしまいましたが、Advanced Designの授業でやったことのまとめでした。私にとってMHCIDの中でいちばん大変な授業でしたか、なんとか乗り越えることができよかったです。

 何かこの授業について質問や説明して欲しいところがありましたら、いつでも私にメールを送ってください。

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